すでにあるサービスを活かし事業共創につなげた事例

※はじめに、この項目でご紹介するプロジェクト事例は当然ながら守秘義務があるため、複数の事例を織りまぜ、デフォルメしています。

あくまでイメージを持っていただくためのものであり、記事内容そのもののプロジェクトではないことをご了承ください。

サービスを立ち上げたが成長できないでいる場合

今回は、すでに新規事業としてサービスを立ち上げ、サイトもオープンし、数百~数千人程度のサービス登録者がいる状態のある企業の事例をご紹介します。

スモールスタートで立ち上げたものの、自社だけで推進するのは難しく、成長軌道に乗せられないまま一年後には利用者も減っているというサービスはよく見受けられます。
このような場合の解決策として、自社でてこ入れをおこなう、または外部コンサルに依頼して改善策を分析してもらうといった対策が一般的ですが、われわれがご提案しているのが、
立ち上げ済みの既存ビジネスを事業苗(JVのネタ)にし、他社のリソースを投入してJV化ことで事業共創を前進させる手法です。

このサイトはマッチング系コミュニティサービスで、立ち上がりは著名人の力を使うことで数千人程度の登録者を獲得しました。
しかし、その後はサービスデザインや顧客分析がうまくいかず、登録者数は右肩下がりでマネタイズはおろか無料ユーザー登録も増えない状態が続きました。
われわれにご相談いただいたときには、事業を縮小すべきか、たたむべきかと悩む状態でしたが、どんな経緯で事業を立ち上げて、現在どれくらいの資金を使ったかをある程度を整理していただければ、我々が事業共創のネタとしてグロースさせられるかどうかの分析をいたします。

具体的に、博報堂と事業共創をおこなう場合は、
・ほかのクライアントのネットワークが活かせるか
・サービスの中身を考えたり、場合によってはロゴやネーミングを分かりやすいものにすることでユーザーに伝わりやすくなるか
・デジタル広告や広告効果を高めてユーザー獲得する余地があるか
といった点を分析します。

どんなケースでも、博報堂のリソースを投入することで、ユーザー数を増やしてサービスをグロースさせる、あるいはマネタイズのいずれかで力を発揮できます。
両者で合意ができれば、クライアントからは継続するための資金と、事業をJVに拠出していただき、博報堂側も同様に、継続するための資金を提供し、一緒に何ができるかを整理していきます。

これまでの多くのJVでは、とりあえずアイデアと資金を出し合うだけで終わってしまっていました。しかし、みんなの事業チームが分析し、成長戦略を立てることで、事業計画として成立するか否かを見える化します。そこで初めて事業苗としてJVの形で立ち上げていくことも可能です。

既にある大きなモノから派生して新規事業を作る場合

上記の例とは異なるもうひとつのよくあるご相談が、サービスを立ち上げて登録者数も多いが、せっかくのユーザーをうまく活用できていない、もっと既存ユーザーベースを活用し、ビジネスとして新しい収益を作っていきたいが、打ち手がなくて行き詰っているパターンです。

まずはみんなの事業チームがサイトの既存ユーザーやビジネスを分析し、ユーザーが将来どんなUXを求めているのか、時代の変化に合わせて今のサイトに足りない部分は何かを事業共創の形で一緒に洗いだします。

当然ながら、既に何百万人規模のユーザーがいるサービス自体はJVに拠出できません。
この場合、JVとして共同で新たなサービスを作り、そのサービスの紹介や接続部分を巨大な既存サイトに対しておこなう形で事業共創をおこないます。
既存サイト側は自社の築き上げてきた資産をJVに出す必要はなく、あくまで新しいビジネスをブーストさせるために既存ユーザーを使うだけで、自社だけでは作れなかった新しい柱を作ることが可能です。
収益もJVで立ち上げた新サービスの利益をシェアするため、既存のサービスを食うことはありません。

このように、既にある大規模なサービスを活用したい場合、新たなサービスを作り、顧客ベースでのマーケティング的な連携をとりながらJVを作る手法が、利益的にも権利的にもおすすめです。

今回の記事では既にサービスがあり、立ち上げたがうまくいっていない、または既に大きくなっているが、これ以上の成長に行き詰っている場合に有効な、二方向の事業共創例をご紹介しました。