JV設立までのフロー

JV実装に向けた全体スケジュールのステップは以下の4つです。

STEP1  設立合意

まず、どんなテーマや目的でJVを設立するのかといった事業計画の検討と収支計画を、法的な拘束力がない状態で合意します。

この段階での事業計画や収支計画の内容はざっくりとしたもので大丈夫です。

資本金や出資比率の大枠の構想合意はありますが、具体的な内容は追ってつめていく形になります。

出資比率については、口頭ベースなどで「〇対〇ではこんなメリットがあります」とお伝えし、検討していきます。

また、出資比率は提案元の会社がJVを通してどんなメリットを得たいのかによっても変わります。たとえば事業領域を拡大するためのJVであれば、最終的に自社の事業領域にしたければ、51%以上の比率にします。

 

また、組み先として適切なのか、他社ではなくここと組む理由をお互いが見極めてプロジェクトを発足するのが設立合意のフェーズです。

ここで重要なのが、JVを作ってから受容性の有無を検証するのではなく、合意後に受容性があるかどうかの実証実験をしっかりおこない、そのうえでJVを作るということです。

STEP2 MOU締結推進

次におこなうのが、独占交渉権とNDAの締結、そしてMOUの締結です。

MOU=メモランダムオブアンダースタンディング(Memorandum of Understanding)の略で、基本合意書を意味します。

 

MOUの特徴のひとつが「法的拘束力はない」ということ。

独占交渉権とNDAには法的拘束力はありますが、MOUには法的な拘束力はありません。

NDAと独占交渉権には、たとえば「他社とのJVで同じようなものは作らない」「他社には秘密にする」などの内容が盛り込まれています。

一方、MOUはその後の収支計画や事業計画の詳細な部分や、出資比率、取締役会設置会社にするか否かなどをつめていくフェーズになります。

 

2つ目の特徴は、たとえば「週に一度メンバーで集って話し合う」「JVの設立に向けてお互い協力しあうものとする」など、JVを作るにあたってどんな流れで交渉していくかが盛り込まれている点です。

 

MOUは必須ではないため結ばないことも多くありますが、MOUを結ぶメリットとしては

①大枠の方針が決まる

②推進スピードが早くなる

という2点があげられます。

MOUで規定しなければ、その後のJVAに時間がかかり、頓挫するパターンも散見されるため、MOUを結ぶことは結果として近道につながるといえるでしょう。

STEP3 JVA

JVAはジョイントベンチャーアグリメント(Joint Venture Agreement)の略で、合弁契約を意味します。

JVAを締結すると法的拘束力が発生し、これ以降にJVをやめる場合、違約金が発生する可能性もあります。

JVAはMOUの内容をより詳細につめ、精査していくイメージですが、MOUがしっかりつまっていれば、JVA締結には時間はかかりません。

STEP4 JV設立

プレスリリースの内容を検討するのが最も多いのがこの段階です。

シナジーがありそうなJVの場合、両社の企業価値が上がり、株価も上がるため、リリースを打って大々的におこないます。

 

JVの設立までには、以上の4ステップをだいたい1年程度かけておこないます。